ランス: 平常時脈拍32。2分で心拍数180、以降ほとんど180からぶれることなし

OLNのツール中継DVDを見た。アメリカから送られたものを、人から借りて見たのだが、フランスのツール中継と比べて随分違う。驚きの連続だ。アメリカのケーブルTVだけあって、OLNの中継にはランススペシャルのコーナーが多い。

● ランスの初日TTの心拍データ紹介

第2ステージのレース前、ランスの心拍数データがグラフで紹介された。それを見て驚いた。最初の2分ですごい勢いで心拍数は180になり、その後、ほとんどデータがフラット。つまり180を安定的にキープしていた。こうしたグラフで視覚的に見ると面白い。
他の選手のデータも見たい、と思ったが、なにせランスのお膝元のOLN。ランス中心に番組が構成されているから、他の選手のデータは出ない。残念。

ボーネンは、「USPとの契約を破った選手」
クローズアップのコーナーにボーネン登場。USPでヒンカピーとともにクラシックを走っていた頃のビデオが流れ、その後に、「しかしボーネンは、まだUSPとの契約が1年残っていたのにそれを破ってクイックに移籍した。ここにいては自分の才能が開かないと言って」と述べている。ボーネンプロ入り一年目の02年USP在籍。翌年クイックに移籍した。今やクイックのボーネンで、過去USPで走っていたことを今更蒸し返す報道は滅多ないが、アメリカの放送としては、ボーネンのような才能のある選手がUSPを契約途中でやめたことに、少々恨み節でもあるような?

● 新人賞ジャージは「ルーキージャージ」!
新人賞のジャージを着ていたカンチェッラーラを見て、解説者、「ルーキージャージ(Rookie Jersey)のカンチェッラーラ」と言っている。まあ、新人だからルーキーには違いないが、ルーキーっていうとつい野球を思い浮かべてしまう。メイヨール・ジュン(No.1若手)とかBest Young riderとかなら耳に馴染むが。ヨーロッパのバイクレースに、”ルーキー”は いかにもアメリカ仕立てになってしまって、なんとなく違和感。

● とにかく派手

とにかく番組構成がもうアメリカン。派手な音楽・演出。長いおしゃべり。真面目にレースを追うというよりは、エッセンスをやたら抜き出してはパッチワークで伝えている。見づらい。レース途中にカーマイケルやフランキー・アンドルーがやたら出てきてバイクの説明をかをする。おかげでレースは中断しまくり、ぶつ切り状態。多分、アメリカファンは、じっとして何時間も自転車レースを見ていられないのだろう、そう思わせる番組構成。飽きっぽい視聴者対策のために、ぶちぶちレースを切って、違うネタをさしはさむ、そういう印象。

● フィートだとかマイルだとか!
放送中、マイルだとかフィートだとかが出てくるのには参る。選手の身長がフィートで出てもわからないし、kmじゃなくてマイルを使用するし。。

● 途中でクイズまで
途中でちょこちょこクイズまで出る。本当にこういう工夫をしないと視聴者が飽きてしまうんだろうか。さらにSubwayのCM。アメリカだ。

アメリカ人はトップ6の中に4人
よく考えたら、初日TTはトップ6人中4人がアメリカ人。ザブリスキー1位、ランス2位、ヒンカピー4位、ランディス6位。これでOLNは、初日からいきなりアメリカ人のハートを掴んだかもしれない。OLNのお祭り騒ぎは続く。

● 生シェリ

ランスと密接に結びついているため、シェリルがスタジオに登場して話すシーンも。(再びレースを途中でぶちっと切って、いきなり登場!)彼女については、今年見たとき、恋する乙女という印象だったが、こうして弾丸にようにしゃべっている姿を見ても、感じがいい。ただ笑ってニコニコしている よくありがちな日本のアイドルとは違い、よく喋る。初日TTスタート直後にランスが足を滑らしそうになったシーンについては、「あら、私のせい??」と思ったとか。スタート前に彼とシェリルが合図を交わしていたからだ。
ランスもインタビューで、すごくナチュラル。フランスのTVのインタビューのあのぎこちなさもなく、リラックスして本音で喋っている感じ。

アメリカ選手の名前

役に立つのはアメリカ人選手の名前。やたらアメリカ人選手の名前が番組の中で連呼されるので、アメリカ人選手の名前の発音が自然に耳に馴染んでくる。

リーヴァイ・ライプハイマー
ボビー・ジューリック
デイヴ・ザブリスキー

アメリカ人ではないが、オーストラリア人については

ベイデン・クック:バーデンでなくベイデンと読んでいる。確かに英語的発想だとベイデンか。今年彼が自己紹介しているビデオ、しっかりチェックすればよかった。

ブラッドリー・マギー(ギの所にアクセント。ちなみにマギー本人が自己紹介した時もこう発音していた。ただし、フランスのTV向けの自己紹介では、フランス語読みして、ブラッドレー(リーでなく)・マギーと変えて自己紹介していた。)

ロビー・マキュウェン(マキュエンよりは、スペルのとおりMcewen マキュウェン の方がやや近い印象。ウェにアクセント。ただ、今年のツールでの自己紹介ビデオで、マキュウェン自身が自分の名前をどう発音していたかは記憶にない。)

その代わり、アメリカ人以外の発音はかなりアメリカ語読み。
ボーネンはブーネン(Boonenだったら英語ではブーネンだろうけど。ただし、ベテラン解説者のフィルだけはちゃんとボーネンと読んでいた。)
ウルリッヒはウルリック(フランスではウルリッシュだし。。)