本当に怖いのは

今回例の事件に関わったとしてASなどのスペインメディアに 特定の選手名が出ているもが、よく注意してみると、スペイン選手の名前が1つも出ていない。今回の事件に関与したのは、数でスペイン人が圧倒的といわれているのに。これはどういうことか?
スペインの報道機関は今回、かなり戦々恐々としている。この一件が、スペインの自転車界を奈落の果てに突き落とす可能性すらあるから。だからこのスキャンダルの矛先をスペインだけに集中させないよう、せっせと国外のビッグネーム選手の名前を書いて、スペイン選手のスキャンダルを薄めよう、そういう操作・意図が見え隠れする。

その動きは、ASやtodociclismoなどラディカル系のメディアで色濃い。サイス監督逮捕とほぼ同時に、ASなどにはこうした“国外の”選手・監督・元選手の名前がリリースされた。こうした憶測の理由は、それらの選手が過去 フエンテスやその友人と接点があったから、というもの。しかし、エルムンドなどの純正の報道機関では、特定の選手名を入れた記事は出していない。事実、今日のエルムンド紙は、「インドゥラインはバッソウルリッヒがツール優勝候補だろうと述べた」などという記事を掲載している。

tannenbaumさんやmoritakuさん が不安げなコメントを出していたけれど、今の時点では、たとえどんな名前が出ても、このまま平常心で、、、と思う。裏にこうしたスペインメディアの意図・憶測があるから。

ただ、本当に怖いのはこれから。今後あの顧客リストが正式に公表されたり、或いはUCIが鑑定結果を公表したときこそが本当の脅威。一体誰が関与したのか。一体どこまで崩れれば済むのか。スペインメディアですら、報道しながら戦々恐々している。
非公開のリストの中に、バルベルデの名前が入っていたかどうかを食い下がって聞き出そうとしたマスコミがいた。スキャンダルを暴きつつも、なんとか望みを捨てたくない、そんな人間臭さが見え隠れしている。