ヴァッテンフォール・サイクラシックス:コンタドールはペルソナ・ノングラータ

ドイツは相変わらずドーピング関連問題に敏感であることを改めて印象付けた。ハンブルクで開催されるヴァッテンフォールサイクラシックスは、OP関連の書類に名前が出てきた選手を出場させないという立場を明確にした。その中にはコンタドールも含まれるというスタンス。フエンテス医師の書類に出てきたコンタドールの名前は、客観的な記述に登場しただけ、ということが確認され、UCIもこれを認めていた。しかしイエルク・ヤクシェが、書類の中に登場したJ・Jが自分のことだったことを認めた上で、やはり書類の中に所見されるイニシャルA・Cというのはコンタドールをさす可能性もある、と述べたことでさざ波が立っている。「ツールへの思い最新版」の中でも、”今日のコンタドールの記者会見で彼がそれを認めなくても疑念は残る”という意見もあったけど、会見に出席したメディアはどうとらえるのだろう。彼は用意した紙を読む形式で、質疑応答一切なしだそうだけれど。p.s. マックエイド会長はこの件に関し、「コンタドールへの疑いは事実に基づいていない。彼は検査もちゃんとクリアしている」、と改めて早急な弾劾に警告を発した。
また上述の「ツールへの思い最新版」で2人の人が、こんな状況ではレースが白熱してもかんぐってしまう・シラける、とのべている。この意見を読んでふと思った。野球やサッカーのほうがもっと薬は横行しているという話もあるけど、でもそれらは結局最終的には団体競技サッカー界のダービッツは陽性反応を出したそうだがそれでチームの優勝が剥奪、といった話にはならない。自転車では、優勝は個人につく。リースは告白してツール総合優勝が剥奪になった。わくわくして見ていたレースそのものが否定されてしまう。こんな状況にさびしい気持ちでいるファンはひとりや2人だけではないようだ。