オペラシオン・プエルト調査再開のワケ

先日来ウワサになっていたようにオペラシオン・プエルト(*)の調査が再開されることになった。もともと調査が打ち切られたとき、「棚上げ」という言葉を使っていたので、こういうこともありうべしなのだが、なんとなく自然消滅になるのかなと思っていた。ただし今回は、薬物取引・摂取を起訴材料として調査が行われるわけではない。医師のエウフェミアノ・フエンテスと彼の助手で血液学の専門医マリノ・バトレスが公共の健康被害を引き起こしている可能性が強まった、として動いたようだ。OPが勃発した時点ではアンチドーピング法は制定されておらず、遡ってこの法が適用されることはないので、調査の焦点は、彼らがある種の健康被害防止法に違反していなかったか、フエンテスらが人々の健康を損なう医療行為を行っていなかったかという点に絞られる。ただし、その審理の課程でどんな証言・事実が飛び出してくるのかはわからない。
(Ref. El Pais、AS)
(*)オペラシオン・プエルト=OP :スペインカナリア諸島出身の医師がアスリートたちに血液ドーピングを手配していたのではないか、ということでスペインの治安当局が調査をしていた事件