週末ロートレック展にて: 自転車選手の隣に描かれた自画像

ロートレック展にしつこく週末行ってきた。前期と後期に分かれてマイナーな展示替えがあって、後期はまだ行っていなかった。展示替えがあった絵画をチェックしていたら、自転車シリーズも1点入れ替わっていた。新しく展示になった絵は、ざっくりアウトラインだけ描かれた自転車選手の隣に丹念に描かれたロートレック自身が立っているという珍しい構図だった。足の発達が止まったロートレックは盛り場に入り浸り、スポーツ選手とは一種対極のような生活を送るわけだけど、もしかしたら心のどこかでこうしたスポーツ選手に対する憧れがあったのだろうか。自転車選手の横に自分を置いてみた画家の気持ちを思わず考えさせられるような絵だった。