現在の問題は、アームストロングの行為が恐喝行為にあたらないかどうか(続き)

  • それ以外の登場人物

Dr.フェラーリ:ロミンゲル、オラーノ、アームストロング、など一流選手と親交が深く、多くの選手にメディカルアドバイス・処方を施していたカリスマ的ドクター。シメオーニも、大金を払ってフェラーリからアドバイスや処方を受けていたが、大物選手への処方と自分への処方が差別されていると感じ、袂を分かった。

そして、このDr.フェラーリが違法薬物を処方したとしてボローニャの司法当局で裁判にかけられた。結果的に最近の審判ではそれは証拠がないとして退けられた。代わりに処方を連発しすぎたかどで有罪の判決が出た。更に11ヶ月21日の免許停止。

その審議の過程で、シメオーニは証人喚問に出頭。Dr.フェラーリの患者のひとりとしてアームストロングがおり、彼も違法薬物をフェラーリから入手していた、と証言。シメオーニは自分自身がそのルートで薬物を入手し、出場停止処分になっている。同じ医師にアドバイスを受けているのに、アームストロングだけがのうのうとしていると思っており、それが許せない。

そして、今年のツール、アームストロングは法廷で自分とまっこうから戦うシメオーニの逃げを潰し、許さなかった。問題は、このランスの行為の中に恐喝行為がなかったかということだ。スポーツのフェアプレー精神に反するものがなかったか。また、それにより、フェラーリ審判に関し、アームストロングがシメオーニの証言を力でねじ伏せようとする行為がなかったかが問われている。

世界選手権の最中、ベッティーニらが証言させられたのも、まさにこの恐喝行為疑惑に関するものだった。

アームストロングは最近になり、Dr.フェラーリに有罪がついたからには、縁を切る、と述べている。彼はもともとフェラーリとの関係を認めてはいるが、違法行為はなかったと一貫して主張している。

一方、シメオーニは今後も執拗にアームストロングを責めていくつもりであることを表明し、地元の人たちもそんな彼を応援しているという。シメオーニの執拗なまでの攻撃は、暫くおさまりそうもない。