フォイクト、あの時のことは忘れた

tannenbaumさんのとこにあったフォイクトの話(ツールでウルリッヒの逃げを潰して、その後のステージで売国奴呼ばわりされる罵声を受けた)。
http://d.hatena.ne.jp/tannenbaum/20050119
実はあの話はツールの後で知った。Procycling雑誌10月号にフォイクトがその時のことをコメントしていて。

質問:ラルプデュエズのTTでひどい罵声を浴びましたね。その時のキモチは?

フォイクト:「もうその話はやめてくれない?あれは馬鹿げている。話がゆがめられている。僕はもうあの話は過去のこととして捨てた。あの時僕は何故あんなにショックだったか、今となれば不思議なぐらい。あんな風に罵声を浴びたのは初めてだったからね。

でもランスがどうんな風なキモチで毎日走っているかがわかった気がする。あれはたやすいことじゃない。僕は罪もなかったのにああいう仕打ちを受けたからショックだった。でも、もうあのことは聞きたくも話したくもないね。あれは起こったこと。そしてもう終わった話なんだ。」

でも、正直な話、それでもランスのキモチは彼にはまだ本当には理解できないだろう。というのも、ランスがツールの間に受けた脅迫の数々の中には、軽犯罪にあたるものもあって、度を越していたようなのだ。先日雑誌でランスのインタビュー翻訳を頼まれてそれで知った内容なのでここまでにとどめておくけれど、とにかく唖然とした。

あんな状況では、とても普通にレースできる状態ではない。ちょっとクレージーだ。だから彼はツールが終わった後、さっさと逃げるようにして帰ったらしい。6連覇書という美酒に酔いしれるまもなく!

今年再びツールに出て7連覇目指したい、なんて迷いもなく、ニコニコ嬉しい顔ですぐに言える状況ではないだろうな。